私たちが思い描く多文化共生社会とは、国籍や言語、文化、民族などの異なる人々が、互いの違いを認め、対等な関係を築こうとしながら共に生きていく社会です。外国にルーツを持つ人々が、不当な社会的不利益をこうむることなく、また、それぞれのアイデンティティを否定されることなく、社会に参加することを通じて実現される、豊かで活力ある社会です。
多文化共生社会を実現するためには、以下の3つの視点が必要だと考えます。
基本的人権の尊重
「ことば」「制度」「こころ」の壁に起因する社会的不公平によって、誰もが等しく持つ権利が損なわれる不公平を是正する
少数者の力づけ(エンパワメント)
自分の文化や言語を享受できる環境づくりや安心して自分を出せる居場所づくりにより、少数者自らが自分自身を支えていく
社会へのアプローチ
「日本人」が日本社会が少数者の置かれている状況を理解するとともに、多文化共生社会の意味や大切さ(大変さ・楽しさ)を理解し、多数者である「日本人」も変わり、少数者と共に生きていく
多文化共生社会というビジョンの実現には様々なアプローチがありますが、私たちは上記3つの視点を大切にし、外国にルーツを持つ子どもたちの教育、特に高校進学支援に力を注ぎ、以下の3つのミッションをかかげて活動しています。
外国にルーツを持つ子どもたちの教育を受ける機会の拡大に努めます。
教育実態調査、多言語高校進学ガイダンス、「たぶんか(Tabunka)フリースクール」の実践など、外国にルーツを持つ子どもたちの日本語・教科・高校進学支援を通して、外国にルーツを持つ子どもたちを正規の学校へつなげます。
外国にルーツを持つ子どもたちがそれぞれの持つ個性や能力を発揮し、日本社会で活躍できるような教育の実現に取り組みます。
「たぶんか(Tabunka)フリースクール」での日本語・教科・キャリアデザイン教育、行事・イベントなどを通して、外国にルーツを持つ子どもたちが日本の社会で各々の個性や能力を発揮できるようサポートします。
国籍、言語、文化の違いを認めてお互いを尊重する教育の実現に取り組みます。
講演やワークショップ、イベント、広報活動、教育実態調査、ボランティア機会の提供により、多文化共生の理念を社会に広げます。